エンデの言葉「自分に課された課題をつかまえなさい」
ミヒャエルエンデの鏡の中の鏡の物語のお話にハッとするものがありました。
MOMOを読んだ時のことを思い出したりしました。
ずっと自分の本当の気持ちを無視してきて
改めて自分と対話する時間を持った一年間に
やっと終止符が打てます。
-ご感想「あなたの転機は今かもしれない」-
『あなたの転機は今かもしれない(クリエイターズパブリッシング』
2014年に書き上げた初めての本(電子書籍)です。
私の原点ともいえる本。
この本のご感想を久しぶりにいただきました。
ミヒャエル・エンデの「鏡のなかの鏡」について書いた箇所は、
第5章(3)あなたの今生の課題は何ですか?
ですね!ご感想をありがとうございます^^
自分で読み返してみて、「使命」のことを書いていたんだと改めて思いました。
最新刊「あなたにしかできない仕事」に通じることをもう書いていた。
その最初の芽吹きのような文章に改めて驚き、今ご感想をいただく不思議を感じます。
コロナ不況の今こそ、この命題は考えるべきことだと思うんですね。
第5章(3)より引用しますと、
バブル後の大不況時代に読んだ、新聞の投稿が忘れられません。
「今まで会社のために身を粉にして働いてきたのにリストラになった。
人生を真面目にコツコツ生きてきたのに、これが真面目に生きてきた人間の結末か?」
当時私はこの投稿を読んで、衝撃を受け、ずっと忘れられなかったのです。
何がいけなかったのか?
どうしたらこの人は幸せになれたのか?
そして、世の中が混迷する同時期にエンデの「鏡のなかの鏡」を読み返していました。
この本の第二話に「迷宮を脱出しようとする主人公の物語」があり、この物語が私の中に一つの回答を与えてくれたのです。
迷宮を脱出するには試験問題に合格しなければなりません。
しかし、試験問題は、自己認識によって自ら見つけ出さねばならないのです。
つまり、ここでの試験問題は、「試験問題が示されない試験」なのです。ー「あなたの転機は今かもしれない第5章(3)よりー
人間は、一人一人、もって生まれた課題が違う。
ここがすっぽり抜け落ちた生き様だと、いつか、「ここをやりなさい」という出来事が起こってくるのではないか。
そうハッとしたことを覚えています。
主人公は、厳しい親の教育に従い、己を捨てて周囲の願いに黙々と答えようとします。
まるでそれが己の使命であるかのように。
これほどの「いい人」なら合格かと思われましたが、主人公は試験に落ちてしまいます。そして最後に、「服従しないことがこの試験の課題だった」と気づくのです。
ー「あなたの転機は今かもしれない第5章(3)よりー
「鏡のなかの鏡」が出版された当時は、「我慢・忍耐・よく管理される」が美徳の時代。
面白かったのは、この第二話に対して激怒した手紙をエンデに送った人がいたことです。
「『彼がやったことは、全て正しかった。親切で、他人の苦しみを軽くしてやり・・・それでいて、なぜ合格しなかったのですか』。
私は返事にこう書きました。『あと十回、読んでみてください。もしかして、そのあとでいつか、わかるときがくるかもしれません』(ミヒャエル・エンデ)」
ー「あなたの転機は今かもしれない第5章(3)よりー
自分に課せられた課題をつかまえなさい!
エンデは、それを伝えたかったのです。
新聞の投稿欄のリストラにあったサラリーマンは、不幸のまま終わったとは思えません。
彼は課題をつかまえる人生に舵を切った。
そして、生き方を変え、課題をつかまえる機会を得た。
ここは私の物語ですが、そうあってほしい。
ご感想をくださった方も、このお話にハッとしてくださった。
かけがえのないあなたを生かす道がある。
自分の想いを一番に大事にすることで得られる自己認識がある。
そのことに気づかれたのだ。
勝手ながら、そう感じています。
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