戦争にまつわる不思議体験~戦友会(同期の桜)~
20代の頃、とある国際協力団体(NGO)に勤めていました。
その団体は、第2次大戦の激戦地に支援を展開していました。
その関係もあって戦友会からの支援がたくさんあったんです。
ある日、こんな話が舞い込みます。
「戦友会を手伝ってほしい」
大切な支援者なので、スタッフ10人前後でお手伝いに参加することに。
祖父が戦友会によく出かけていたので、どんな感じかちょっとワクワクしたのを覚えています。
でかけると、かなり大きな集まりで、真珠湾攻撃に参加した最後のご存命の方もいました。
私たちはビールをついだり、お食事を取り分けたり、大忙し。
明治人は面白いので、話題にも参加して、楽しいひとときを過ごしました。
プログラムも進み、そろそろ閉会。
参加者全員が立ち上がって、終わりのあいさつを見届けたときです。
一人の方が「みんなで同期の桜を歌おう!」といい出しました。
「よし、歌おう!」と乗り気の声。
それと同じくらいの反対の声も上がりました。
「やだよ。もういいよ、たくさんだ!」
ずっと陽気だったおじいさんたちが「同期の桜」で動揺したんですね。
ふっと苦渋の表情を見てしまったんです。
ああ、どうしたらいいのー?
そう思っていると、「歌おう!」といってた人たちが、強引に歌い出したんです。
『貴様と俺とーは、同期の桜~♬」
すると、あっという間にみんなが肩を組んで円陣が出来上がりました。
私もボケッとしているうちに巻き込まれ、両方の手はしっかりとおじいさんの肩に。
それでね。
ハッと気づいたら同期の桜を「私が」歌ってたんです!
おじいちゃんたちにも負けない大きな声で!
歌詞もメロディも出だししかしりません。
それなのに、歌詞もメロディも、一つも間違えずに、しっかり最後まで歌い切ったんです。
歌ってる最中の頭の中は、「???」だらけ。
「何で知ってるの??」「なんで??」
歌い終わって、バラバラに散り始めても、ぼーっとしていました。
私はこの歌を知らない。
それなら、誰が歌ったのか?
後年、ALWAYS三丁目の夕日という映画がヒットして、原作マンガを読んでいました。
そこには、戦友会に亡き戦友が参加するというお話があって。
(この戦友会のマンガ描写は本物の戦友会そっくりです^^)
これを読んで、腑に落ちたんですよね。
ああ、参加してたでしょうね・・・と。
これだけ仲間が集まって、同期の桜、歌いたいよねって。
誰かが私を通して歌ったのかなあーと素直に思えました。
今も昔も、同期の桜なんて歌えません。
そもそも知りませんからね(笑)
不思議だなーと思って。
ここに書き留めておきます。
他にも戦争にまつわる不思議体験があるのですが、また別の機会に☆
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