多様性と五輪開会式

この夏は、どのようにお過ごしでしたか?

いろいろな意見がありながら開催された五輪。

開会式に表れた「日本における多様性の気分」について、書き留めておこうと思います。

それは、歌舞伎の海老蔵さんとジャズの上原ひろみさんの共演を見たときでした。

異色の共演だから当然ではあるのですが、「何てバラバラなの!」と思ったのです。

個性の突出した二人が、同時に画面にいて、最初から調和する気がないのですね。

「わたしはわたし」「あなたはあなた」の多様性の世界。

ちょっと相手を突き放したような多様性。


それでも私はほっとしました。

はじめてではないですかね。

一体感のまるでない、国威発揚の気もない開会式って(笑)。


世の中は進化はあっても退化はしない。

退化に感じるものは、そう見えるだけ。

と考える私としては、

やはり世の中は多様性の方向に確かに進んでいるなと実感する演出でした。


かつて日本選手団は、軍隊式の行進で入場していました。

画一的、規律、ルール。

これまでは、無理やりの一体感が日本の空気でした。

(はみだすと制裁あり)


日本は、無理やりの一体感の世界から、「わたしはわたし、あなたはあなた」の多様性の世界に確かに進んだようです。

個性個性と叫ばれていたのは、無理やりの一体感がベースだったから。

もうバラバラになったので、今後は叫ぶスローガンも変わってくるでしょう。

整理すると、

❶無理やりの一体感の世界

↓ <進歩>

❷「わたしはわたし、あなたはあなた」の多様性の世界

そして、これから目指すのは、

❸「わたしはあなた、あなたはわたし」の多様性の世界


作家の養老孟司さんは「コロナも多様性の一つ」といっています。

登場してしまったからには共存するしかない。

自分の一部だから、と。

養老先生にとってはコロナも自分の一部。


多様性は、違いを尊重することですが、

同時に、相手は自分の一部であるという真実に目を開くことでもあります。


今までは個性個性といってきたけれど、もうすでに私たちはバラバラになれた。

今後はバラバラベースを意識して、お互いにつながりあえるものを見つけていく必要があります。


それには、話し合うよりも、聞き合う方が向いています。

話し合いで相手を説得するのは、もうバラバラなので無理なのですね。

聞き合いで相手を受け入れる時代になっていくのかなと思います。

「あなたはそうなんだね」

「あなたとの共通点はどこかな」

そうやって相手に聞き入る時代になっていくでしょう。

新しい一体感を「自発的に創造」していく時代へ。

やはり、私たちは一歩一歩前に進めている。

そう感じています^^


🌜本と数秘のある暮らし✨

自然に生まれてくる<自分の物語>が教えてくれたこと 数秘術家 悠城レニ(Yuuki Leni)