まね、慣れ、己。
「まね、慣れ、己」
何気なく手に取った雑誌に老舗旅館の女将が大きく載っていました。ベスト旅館ランキングで長らく一位を誇る「加賀谷」の所作美しい女将さんです。彼女の言葉がまた美しく、忘れないうちにブログに書いておこうと思いました。
まね、慣れ、己
これが彼女の大事にしている言葉です。私もこの言葉がもつ本質をとてもとても大事にしています!そして繰り返し講座でも、まね、慣れ、己、の大切さをお伝えしています。私の言葉だと、“型をまねて型をこえる♥”ですけどね^^
自分らしさって、型があった方が圧倒的に表現しやすくなります。学んだことを最初から自分の好きなようにやろうとすると行き詰ることがほとんど。才能ないなーと放置してしまうことになりかねません。
まずは、師と仰いだ方をまねる。まねていると、そこに自分の「体験」が重なってくる。
慣れるほど体験を重ね、その体験がある一定の到達地点に達したときに、己が花ひらく。それは自然のサイクルのように。さなぎが蝶に変容するように。
だから、師につくって大切ですよね。ゲーテもこんなことをいっています。
独学で褒められるべきはその意欲だけである。才能のある人は大家について修練した方が良い。あのモーツァルトでさえ大家について勉強したのだから。「座右のゲーテ」より
天才モーツァルトでさえ、まね、慣れ、己、だったのですね☆
「ほしい技術が習得できると思って習いに行ったけど先生と合わない」というご相談を受けることがあります。技術や説明で師を選ぶより、大好きな先生かどうかで選んだほうがミッションに合う人と出会えると思います。師の本質は、こちらが大好きになって初めて開示されるもの。大好きな人からでないと本質は学べないのです。
探しても探しても師に会えないという方は、機が熟すのをゆったりと待つのもいいでしょう。ゲーテを師と仰いでいたルドルフ・シュタイナーは、「準備が整うと師が現れる、師があなたを見つけ出してくれる」といっていますから♬
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