挫折は豊かなもの

先日の新聞に、電通に勤めていて過労自殺した高橋まつりさんのお母様のインタビューが載っていました。シングルマザーであったお母さんをらくにさせてあげたい。まつりさんの内なる動機はその一点にそそがれていました。私立高校で優秀な成績で過ごし3年間学費免除を勝ち取ったこと。塾にも通わず現役で東大に合格したこと。とっても、とっても、がんばってきたのだなーという人生です。


一番心が痛んだのは、お母さんをらくにしたいという理由で、お給料の高い電通を就職先に選んだことでした。会社をお給料で選ぶ・・・これはやってはいけないことの一つです。私はかつて大学のキャリアセンターで学生に就職支援の仕事をしていたことがあるのですが、これは就職活動が行き詰る典型的なパターンなのです。


自分の資質をないがしろにする学生は、いくら就活しても決まりません。親が銀行員だから私も銀行員に。給料が高い業界だから、食品は安定性があるから云々。自分がどのような人間か知ろうともせず、表面上の得になりそうな対象を選ぼうとする。


こうするとだいたい面接ではじかれます。自分の本質に向き合ってないでやってきてるなって、面接官はプロだからわかっちゃうんですね。ただここで落とされた人はラッキーです。自分と向き合うための機会を得られたわけですから。むしろ悲惨なのは、なまじ学業が優秀で合わない企業に受かっちゃった場合です。その後は地獄が待っています。


まつりさんは文学部でした。本好きだったのでしょうか。逃げて、挫折してほしかった。


若い方にとって挫折は恐怖でしかないかもしれないけど、実は豊かな時間なんです。挫折の時間は、今までの自分を捨て、新しい自分が生まれ出る豊かな時間。むしろ若いときに、完全に何もかも失うという経験ができた人は大変幸運だと思います。全てをはぎとられ失意のどん底に落ちると、それまでの思考パターンも、虚栄心も、覆っていたすべての鎧が自壊します。そして、その瓦礫の中から顔をのぞかせた自分の本質に光が当たるのです!


逆説的ですが、全てを失うと、本当は何も奪われていないという事実に気づきます。それはただ、与えるために奪った、その一つのプロセスに過ぎなかったと。一つの扉が閉まっても必ず新しい扉が開くのだと。それが宇宙的で自然なサイクル。


人生の選択は本質から選ぶ。それは宇宙そのものを、自分の存在そのものを、信頼することなのだと思います。


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