あなたの仕事、役に立ってます♡

あなたが気づかないところで、誰かが幸せになっています。

その人に変わってお礼をいいますね。

私のために全力を尽くしてくれてありがとう♡

本当に、ありがとう!!


私がかつて、海外農業研修センターの研修指導員だった頃のことです。

アジア7か国の農村から、若者たちが農業を学びに日本に来ていました。

私はそこで、日本語指導、農業研修や生活面での補佐をしていました。


その年も20人ほどの、20~30代の若者が日本にやってきていました。

一番年下だったのはマレーシアから来た18歳のK君。

おじいさんが戦時中に日本兵に銃剣でつつかれるという恐ろしい背景をもっていました。

おじいさんは木の上に逃げて無事でしたが、そのときに負った足の傷は深く、消えることはありませんでした。


「日本に行くっていったとき、家族はみんな怖いからやめてといった。でも、大丈夫だよって説得してきたんだ」

まだ18歳の、幼さを残した大きな目をくりくりさせて、ポツポツと語っている彼の姿が、今でも昨日のように思い出されます。


当時のアジアの農村はどこも貧しくて、日本語さえできれば現地の日系企業にも努める選択肢も生まれる。

そう思って、一年の研修期間を全力で彼らに日本語を教えました。

K君は若さもあってみるみる上達し、一年で日本人のようにペラペラ話すまでになりました。

そして研修期間を終えて、故国マレーシアへ帰っていきました。



マレーシアに帰国してからの彼はほとんど日本語を使う機会がなかったようです。

しかしある日、突然見知らぬ日本人が二人、家に訪ねて来ました。

びっくりして理由を尋ねると、この二人は旅の途中で、この農村で唯一日本語を話す人がいるというウワサを聴いてやってきたというではありませんか(笑)


K君は後に「日本人は何て面白いのだろう!見知らぬ僕のところにこんな風にやってくるなんて!」と感激の面持ちで私に話してくれました。

「日本人はもう~」という彼は、本当にうれしそうだったのです。


家族も大喜びで、その見知らぬ二人と愉しい時間を過ごしたとか。

怖ろしい日本人、銃剣で追いかけてきた日本人、怖いから日本へ行くのをやめてといっていたK君の家族。

「日本語」でつながって、幸せな何かが生まれました。



日本語を教えているときは、これで本当に彼らの役に立っているのか、こんなことをして何が変わるのか、私は何をやってるんだろうとか、いろんな思いが渦巻いていました。

やりがいに燃えているときもあるけど、決していつもではありません。


でも、自分の想像もしない形で、自分の気づかぬ間に、お役に立てていた。幸せが生まれていた。

彼は報告してくれたらわかったけど、他にも私の知らない物語が生まれていたかもしれません。


あなたの仕事は、あなたの知らない場所で、誰かを笑顔にしています。

あなたの仕事で、誰かが幸せになっています。

あなたにお礼をいいそこなっている誰かの代わりに、もう一度お礼をいいますね。

ありがとう♡

心から、ありがとう♡

あなたの仕事、役に立ってます^^

🌜本と数秘のある暮らし✨

自然に生まれてくる<自分の物語>を楽しむために 数秘術家 悠城レニ(Yuuki Leni)