|b読書会|モモ②第2部6~9章
写真はローマの眼鏡橋。「モモ」はローマで執筆されました。
エンデは「モモ」についてこんな言葉を残しています。
「モモはイタリアへの私の感謝の捧げものであり、愛の告白でもあります」と♡
第2部のテーマは「時間」。
時間とは、何か。
この第2部は、停滞している人に読んでほしいところです。
いかにして「不本意な脇道」にそれていくかが鮮やかに描かれていますから!
それでは、📕2.お宝文章&📕3.感じたことです☆
|時間はその人の心の中にある|
\\⭐// P.75「時間とはすなわち生活だからです」
時間をはかるにはカレンダーや時計がありますが、はかってみたところで意味はありません。というのは、その時間にどんなことがあったかによって、わずか一時間でも永遠の長さに感じられることもあれば、ぎゃくにほんの一瞬と思えることもあるからです。なぜなら、時間とはすばわち生活だからです。そして人間の生きる生活は、その人の心の中にあるからです。
ここを読んで、子どもの頃に見たテレビ番組を思い出しました。
それは原始的な生活をする部族が時計を導入しようとするドキュメンタリー。
その村では夕刻に村の集会が開かれていました。
夕方になると花を咲かせる植物があり、その花が咲いたら集まる合図なのです。
村長は、それを時計に変えようと試みました。
しかし、時計で集合してみると、村人は顔を見合わせて浮かない表情。
村長は直感で、時計の導入を延期したのです。
時計は、時間を表すには、あまりに出来が悪く感じたのでしょうね(笑)
なぜなら時間は、その人の心の中にあるものだから。
その人の心が選んだ時間こそが、その人が本当に生きた時間といえるのかもしれません。
|時間を盗まれないために|
\\⭐// P.126「人生でだいじなことは・・・」
それは、何かに成功すること、ひとかどのものになること、たくさんのものを手に入れることだ。ほかの人より成功し、えらくなり、金持ちになった人間には、そのほかのものー友情だの、愛だの、名誉だの、そんなものはなにもかも、ひとりでに集まってくるものだ
これは人間から時間を盗む、灰色の男たちの言葉なのですが、心が切り離されると、この考えが頭をもたげるように感じます。
子どもの頃、親に学級委員になることを強要されたのですが、床屋のフージーさんの言葉を借りれば「もうちっともたのしくない(P.91)」状態でした(笑)
私の時間はなくなったも同然です。
心が本当に望む時間こそ、私の時間。
自分リズムで時を刻んでいる人に、灰色の男たちは近づけないでしょう。
|時が定めてくれるのを待つ|
\\⭐// P.158-159「小さなモモはー待っていたのです」
待っていたのです。何を待っているのかじぶんでもはっきりわかりませんでしたが、こうしてもっと待っていなくてはいけないような気がしたのです(途中省略)。
モモはいつもいつも「待って」います。
意志の力によって。
そして、最善のときに何かが起こってきます。
夢を叶えたいと思ったら、待つ力は必須です。
種を蒔くとすぐに収穫したくなりますけど、そこを、時が定めてくれるのを待つ。
願いは時が熟して自ずから定まってくるのかもしれません。
その人にとって最善の形となって。
|次回は第2部10~12章 23日(水)に記事をアップ予定|
さらに時間の核心へ。
カメのカシオペイア、マイスターホラの登場です!
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